株や先物の練習として、同値撤退の練習があります。海外のプロップファームで新人教育に使われているという話を聞いて私は実践しました。スキャルピングの腕を磨くには有効な練習です。その同値撤退練習法に関してご質問を頂いたのでこちらの記事で回答します。
ご質問の内容
サンチャゴさん
いつも拝見しております。
本の中で、同値撤退の練習をする・・・とありますが、
この練習は、特にラインを引いたりという準備をすることなくエントリーすればよいのですか?
また、本の中で「利食いできそうにないと分かった瞬間・・・」
ロスカット注文を今の値段に近づけるのではなく、利食いの指値注文を今の値段に近づけることで逃げる。
の意味がよくわかりません。
よろしくお願いします。
サンチャゴからの回答
いつもメール講座をお読みいただきありがとうございます。
サンチャゴです。
同値撤退の練習についてお答えします。
>練習は、特にラインを引いたりという準備をすることなくエントリーすればよいのですか?
これは勝つときでも1ティックを取る練習なので
それほど準備が重要ではありません。
しかし場が始まる前にラインを引いたりローソク足を読んだりして
相場環境を認識しておくと有利に戦えます。
場が始まった後には5分足や1分足を読んで
意識される価格を見つける必要があります。
意識されそうなラインを引いていて、
そこで実際に値動きが停滞する場合には
1ティックを何度も何度も取れます。
重要なのは、「ここだ!」と思ったところでエントリーするということです。
1ティックを取る練習をして出入りに慣れることが目的なので
私はあまり深く考えずにエントリーを繰り返して練習していました。
この練習自体で勝つことが目的ではないので、最小のポジションでトレードしてください。
FXならデモ口座や練習ソフトで練習を積めるので良いと思います。
あくまで練習だということを忘れないでください。
淡々と出入りし続ける練習です。
>ロスカット注文を今の値段に近づけるのではなく、利食いの指値注文を今の値段に近づけることで逃げるってどういうこと?
例えば、買った後に1ティックの利食いが出来ずに2ティックのマイナスになったとします。
その時に「これはダメだな」と思ったら、同値の位置に利食いの指値注文を移動させて
少しでも損を少なく逃げる練習をするといったことです。
値動きは一直線に進むわけではなく、ジグザグに進むことが多いので
成り行きで逃げるよりも損失を少なくできる場合が多いのです。
ただし、主要なラインを抜けてしまうような状況などは一気に行ってしまうので
成り行きで逃げるのが最適な場合もあります。
この練習方法は海外のプロップファームで新人教育のメニューとして
行われているそうです。
このほかにもいろいろなトレーニングメニューがあり、
新人トレーダーは一日中ひたすら取引を繰り返すそうです。
最初は誰もが小さな損を繰り返してじりじりと負けていったり
コツコツドカンを繰り返してマイナスになります。
その中の一握りが感覚を掴み、負けなくなっていき
次の段階に進ませてもらえるのだとか。
私もかなりやり込みました。
注意しておいてほしいのは
これはコツコツドカンの典型的な手法なので
この手法自体で勝とうとするのではなく、あくまで練習だと思ってやることです。
お金もかかるので、万人にはオススメしません。
感情を入れ過ぎると、負けが続く時に気が狂いそうになります。