以前の記事、サポートライン・レジスタンスラインの引き方【1】 トラップラインに読者の方から大変良い質問をいただいたので、こちらの記事で回答し、補足説明しようと思います。
今後解説しようと思っていたマーケットプロファイルにもつながる内容です。
きっとあなたのサポートライン/レジスタンスラインの精度をもう一段レベルアップさせることでしょう。
ご質問
チャートでなぜその位置(赤いライン)になるのか不思議です。大陰線のスタート地点でなく、少し下に引かれているのが疑問です。
その前のローソク足のヒゲの部分ということでしょうか。
赤ラインがトラップラインなのですが、長大陰線の始値ではなく、ローソク足の途中にラインを引いているのはなぜか?というご質問です。
回答
まず、ローソク足というものは、それ自体には大してなんの意味もありません。
ある時間内の高値/安値/初値/終値を示しているにすぎないのです。
1分、5分、30分と時間軸を変えることでガラッと違ってきますから。
私が意識しているのは、どこに出来高があったのか
どの価格を抜ける時にブレークアウトが始まったのかといったことです。
トラップラインの記事を書いた時には、まだ価格帯別出来高について解説していなかったので、誰にでも分かるように、皆さんが慣れ親しんでいるローソク足だけを使って解説していました。
価格帯別出来高デイトレード講座で価格帯別出来高について詳細に解説しましたので、この記事ではその知識を活かしてサポートライン、レジスタンスラインを引く方法を解説します。
価格帯別出来高デイトレード講座の記事はこちら
過去のチャートなのでこの時の価格帯別出来高はもう見れませんが、こんな感じだったと思います。
絵がうますぎて分かりにくいかもしれませんが(笑)、緑の手書きラインが価格帯別出来高です。
価格帯別出来高の段差になっているところにラインを引いているのです。
上の赤ライン
左上の価格帯別出来高と、右下の価格帯別出来高の谷間に引いている感じです。
また、少し前のスイングロー、直後の2つのスイングハイとも一致しています。
下の赤ラインは
右下の価格帯別出来高の下限の段差に引いています。
ローソク足だけを見ても、長大陰線の直前3本の短い足を下に抜けたポイントでもあります。
今となっては記憶がないので憶測ですが、この赤ラインを下に抜ける直前にはこのライン上に大きな買い指値があり、そこでバトルがあったはずです。
その買い指値を皆が注目していて、売り崩される瞬間に一斉に空売りしたり、買いポジションをロスカットしたりして長大陰線をともなう下落につながったのでしょう。
そしてそのラインこそ、多くのロングがトラップにかかっているポイントなのです。
ローソク足の高値や安値にとらわれるのではなく、どこに出来高があり、どこを抜ける瞬間にブレークアウトが始まったのか?
そういうポイントにラインを引くのが最も有効なライン引きです。
実際に日中の値動きを見ていたら最高ですし、
見ていなかった場合でも、kabuステーションなど、価格帯別出来高を表示できるチャートソフトで確認するれば上手く段差を見つけえられます。
日中の価格帯別出来高の詳細を確認するには、カブドットコム証券のkabuマシーンをお勧めします。
っぷ says
atサンチャゴさま
はじめまして
最近、こちらの、ブログを知りました。
トレードの有為な情報ありがとうございます。
これから少しずつ読ませていただきkます。
私は日経先物や株はやらず、FXをやる(まだ勝てていません)のですが、価格帯別出来高や、歩み値板などの情報を得られる株の方がFXよりもトレードに有利なのでしょうか?
もし、Fxで、価格帯別出来高や、歩み値板などの情報を得るツールなどご存知でしたら、ご案内いただけないでしょうか?
よろしくお願い致します。
サンチャゴ says
atっぷ 様
はじめまして。
こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。
FXの板と歩み値ですが、IB証券やC-NEXなら見ることができます。
ただし、FXは1つの取引所で取引されているわけではないので、その信憑性は微妙ではあります。
価格帯別出来高に関しては、IB証券のデータをNinjatraderという無料のチャートソフトに読み込むことで表示することがあできます。
ただし、これも同じように、FX市場全体の出来高ではありませんので微妙です。
板読みや歩み値の読解の練習をしたいのであれば、株をお勧めします。
GMOクリック証券とカブドットコムに口座を開けば必要なものはすべてが揃いますし、
GMOで取引すれば手数料は無料です。
詳細は記事にしました。参考にしてみてください。
kako says
atコメントがうまく送れますように。
サンチャゴさま、こんにちは。 価格帯別出来高、入門書を一字一句熟読しています。初めて理解することばかりですが、歩み値が良く見えるようになったような気がします。
まだ、売りなのか買いなのか、勘違いすることがありますが、
ひるがえったのかもしれませんが、支配権がどっちなのかを観察すればいいですか?
板の空白で色んな事が起こっているみたいですが。
今後の課題は、大口の行動を見極めることと、また、すぐにどうすれば良いのか忘れてしまうので、模造紙にでも書こうかと思います。
毎日、ラインを引いて、ピボットポイントなどチェックし、出来高図を書いています。ドンピシャです。
ブレークしたので、戸惑ってしまいましが。望むところです。
そんな私にお勧めは、GMO証券?または、カブドットコム証券、どちらがいいでしょう。
順番に、取引証券会社を増やして行こうと思います。
出来高表示は、カブドットですか。
ps:書籍の目標達成おめでとうございます。
私は、適正価格25000円です。ただし、カタカナ(外来語?株用語?)が多すぎて色々な言葉を覚えました。
そこからーーーーー
と言わないでくださいませ。
今後もよろしくおねがいします。
サンチャゴ says
atkakoさま
ブログをお読みいただきありがとうございます。
価格帯別出来高の記事がお役にたてたこと、とても嬉しく思います。
手書きで価格帯別出来高を描いておられるのですか?
熱心さに脱帽です。
>売りなのか買いなのか勘違いすることがある
出来高の多い銘柄の活発な時間帯には、通常の歩み値だと難しい場合もあります。
GMOクリック証券の同一気配約定情報を使ってみることをお勧めします。
かなり歩み値の読解を簡素化することができますので、すぐにkako様の役に立つと思います。
こちらの記事を参考にしてください。
上記の理由から、まずはGMOクリック証券に口座を作ることをお勧めします。
カブドットコムでは詳細な価格帯別出来高が見れるので捨てがたいですが、やはりkako様にはGMOが最優先かなと思います。
たしかに、私のブログや電子書籍は横文字が多いですね。
今後なるべく早く、語句解説のページを作ろうと思います。
貴重なご意見ありがとうございます。
kako says
atご丁寧にありがとうございました。
GMOですね。了解しました。
カブドットも早々に検討します。