努力をしていて、その結果が出ている人や企業をみると、この先も順調に伸びていくんだろうなという予想ができると思います。
相場でもそれと同じことが言えます。
相場においての努力は出来高で、結果は値幅です。
出来高が伸びながら、値幅のある陽線が出ている場合、相場は強気です。
逆に、出来高が伸びながら値幅のある陰線が出ている場合は弱気です。
出来高が多すぎるのは頑張りすぎ
値幅のある陽線で出来高も伸びているといっても、あまりにも極端に大きな出来高がある場合にはすこし印象が変わります。この出来高が維持できるのだろうか?ということになるのと、極端に大きな買いを吸収できる売りの存在が目立つからです。
いくら結果が出ていても、あまりにも頑張りすぎている人をみると、「そんなに頑張ってるけど、継続性があるのか?頑張りすぎじゃない?」と疑問に思ってしまうのと似ています。
相場も人間と同じでむずかしいところがあります。
ひたすら頑張れば良いというものでもありません。
「頑張りすぎ」のサインはあくまで兆候にすぎません。
それを見てすぐに逆張りしていては、お金がいくらあっても足りません。
その後の展開によって判断します。
例えば、一旦下がった後、次の上昇に出来高が伴わない場合は、「頑張りすぎ」だったのが明確になります。
連続するいくつかのサインで確認を取っていくことになります。
結果が出ない場合
努力にはその結果が出る場合と、出ない場合があります。
以前に大口の吊り上げの話をしました。
レジスタンスエリアを急激な陽線で超えていく値動きです。
そのような場合には、大口買いの結果が「長い陽線」という結果に結びついているので、上昇に継続性がありました。
もし大きな出来高が出ているのに、結果がでなかったらどうでしょうか。
例えば、大きな出来高の陽線になると思いきや上髭になってしまう場合や
大きな出来高の陽線が出た次の足が陰線で、上昇分が全否定されてしまうような場合です。
こういった場合、一つの結論にたどり着きます。
「さっきの出来高は買いの出来高ではなく、売りの出来高だった」
大きな買い注文を吸収する売りがいたということです。そしてその売りの方に有力が大口がついているということです。
もし買いの方向に有力な大口がついているなら、大きな出来高の上髭がでたり、大きな出来高の陽線が全否定されるようなことはあまりありません。
このような弱気のサインはそう簡単には取り消されることはなく、しばらくのあいだ相場に影響を与えます。
出来高や値幅の分析をベースにトレードしていると、根拠のある判断がしやすくなります。
ニュースや噂に惑わされることが無くなります。
忘れないでください、相場は大口のアキュミレーションやディストリビューションのサイクルで動いているということを。
ニュースやファンダメンタルを原動力として動いているわけではありません。
大口がファンダメンタルやニュースを上手く利用し、一般投資家が損をして自分たち大口が大きな利益を上げられるような値動きを作っています。
相場というのは、ほとんどの場合、多くの人を「はめる」ようにできているのです。
それが相場の本質です。
ここでとても重要な2つのことを言っておきましょう。
アキュミレーション(買い集め)があった後の大口のサポートを得た上昇が良い上昇です。
ディストリビューション(売り抜け)があった後の大口のサポートを失った下げが良い下げです。
賭けるのなら、そのような値動きに賭けてください。
それ以外の値動きに賭けるのはあまり良いビジネスではありません。
こういうと、トレードチャンスが滅多に無いように思うかもしれませんが、そんなことはありません。アキュミレーションやディストリビューションは様々な規模で、全ての時間軸で起きているのですから。
このようなことに気がつき始めると、相場が本当に楽しくなってきます。
ご質問への回答 ~出来高が増えながらの陰線は「底」のサインでは?
アンケートへいただいたご質問に
「出来高が増えながらの陰線は相場の弱さを示しますとありますが、底とは考えられないでしょうか?」
というのがありました。
この記事の内容が私なりの回答となります。
ある程度下げている状況で、あまりにも出来高の多い陰線が出た場合には「底」になる可能性が高いということです。
もちろん、その後の展開を観察して確認をとる必要はあります。
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