狭い値幅と少ない出来高
需要が少ないという状態をローソク足と出来高分析で見極める方法を解説します。
かなり簡単なので、是非覚えて帰ってください。
基本的には、値幅の小さな陽線、もしくは前のローソク足よりも終値が少しだけ上のローソク足で出来高も少ないのであれば需要が少ないということです。
下の画像はドル円の30分足です。(出来高分析にはティックボリュームを使っています)
緑の枠で囲んだ値幅の小さな陽線で出来高も少ないのが分かります。
これはこの価格帯で需要が少ないということを意味しており、ここからさらに大きな上昇が出る可能性が低いと読めます。
しかし需要が少なければ必ずそのあと値下がりすると決めつけてはいけません。分析を続ける必要があります。
もしこのあと値幅の狭い陰線が出現し、出来高も少ないのであれば、売りの圧力も弱いということになります。
その場合は、「一時的に需要が少なく弱さを露呈したが、下げの圧力も弱いので、まだもう少し上げるかもしれない」という読みになります。
この例の場合は、途中うだうだとしましたが、陰線の値幅も出来高も徐々に増えていき、ある程度大きく値下がりしました。
この例では、狭い値幅の陽線で出来高も少ないという事実を、「大口トレーダーが参加していない」という読みに役立てました。
多くの人はテクニカルやニュースに惑わされ、このようにローソク足と出来高に人間の心理や行動を結び付けて考えることができなくなります。
大口が参加していないと上がらない
強い陽線のあと押し目で買ったのはいいけれど、継続して上がって行かないことがあります。
その原因は大口が降りてしまい、もう参加していないからです。
- 指標が良かった
- 良いニュースが出た
- テクニカル的に買いだ
このように表面だけに目を奪われていると、一番大切なこと、「大口についていく」ということを忘れてしまいます。
これもドル円の30分足チャートです。
この例は大口の支えを失ってしまった例です。
緑で囲んだ部分、そろそろ上げるか?というポイントでの陽線の出来高が、少し前の上昇の時の出来高に比べて極端に少なくなっているのが分かります。
これは大口がもう参加していないことを意味します。ここまで需要が細っていると、スイングハイを抜けて上昇トレンドが継続していくとは考えにくいです。
ロングポジションを持っているなら利食いし、ここからグイグイ上げていくという幻想は捨てなければなりません。
背景状況をいつも意識する
このような出来高分析は背景状況を意識することでさらに威力を増します。
先程の例のチャートはドル円の30分足でしたが、日足はこんな感じでした。
緑の矢印の部分が先程30分足を使って解説したポイントです。
30分足で大きな陽線のあと需要がいきなり細ったポイントは、日足レベルで見るとレンジ相場の売りポイントだったことが分かります。
このことに気づいていた場合、30分足の需要減少のシグナルを買いポジションの利食いだけでなく、空売りのシグナルとしても使えます。
トレードで大きな利益を得るコツは、上位足で優位性のあるエントリーポイントを見つけ、エントリーするときに下位足のローリスクなセットアップでエントリーすることです。
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