歩み値だけでトレードすべきか?
ジェシー・リバモアやリチャード・D・ワイコフなどの昔の偉大なトレーダーは
ティッカーテープと言われる、今でいう歩み値だけを見てトレードしていた。
彼らは歩み値だけからトレードに必要なすべての情報を読み取れたのだという。
チャートや板情報がある現在、歩み値だけを見てトレードするのがベストだとは私は思わないが、
歩み値だけに集中したい局面はある。
たとえば、
まず、チャート上でサポートラインまで下げてきたとわかっているなら、そこからしばらくはチャートを見る必要はない。
そして、板情報の板配置を把握したから、歩み値だけを見て最後の確認として
歩み値がスピードアップするか?
大口が買ってくるか?
といった繊細な歩み値の動きに集中できる。
歩み値を読み取れるようになると、
ある程度安心してチャートや板情報から目を離し、歩み値だけに集中する瞬間を作れる。
このようなスキルがないとデイトレで勝てないというわけではない。
しかし、より強いデイトレーダーを目指すなら、できるに越したことはない。
とういことで、この記事では、
株・日経225先物デイトレーダーの筋トレともいうべき、
歩み値に慣れるための3つの練習法を解説しよう。
私が実際に数年前から毎日やっている方法で、かなり効果があったと感じている。
後場からの暇な時間帯など、地道に取り組んでみてほしい。
歩み値だけを見て買い気配/売り気配を把握する練習
まず、板情報と歩み値を開き、横に並べる。
歩み値だけを見てその瞬間の最良買い気配と売り気配を言い当てる。
板を見て合っているかを確認する。
歩み値だけを見てどうやって気配値を認識するのか?
画像を見ながら解説しよう。
(注)
青 ダウンティック(1行前よりも安値での約定)
赤 アップティック(1行前よりも高値での約定)
白 1行前と同値での約定
基本的には、
青色の歩み値の値段が買い気配の値段
赤色の歩み値の価格が売り気配の値段
白色の歩み値は1つ前と同じ状態
と覚えておくとよい。
歩み値の売り買いどっち?も参照してほしい。
正味の買い数量を把握する練習
1分間の成り行き買い出来高の合計 マイナス 成り行き売り出来高の合計
の数量を把握する練習。
成り行き買い出来高の合計とは、
赤色の歩み値の出来高と、それに続く白色の歩み値の出来高の合計値
成り行き売り出来高の合計とは、
青色の歩み値の出来高と、それに続く白色の歩み値の出来高の合計値
(歩み値の色については証券会社のツールによって異なるので要確認)
正確な数値を把握するのは頭がコンピューターな人でない限り無理、
買い出来高の方が多いのか、それとも売りの出来高の方が多いのか?
大体どれくらいの差があるのか?を把握できれば十分だ。
たいていの場合、その1分間に成り行き買いの注文の方が多いなら1分足は陽線になっていて、成り行き売りの方が多いなら陰線になっている。
それが逆だったら、指値注文を一気にキャンセルすることで値段が動いていると考えられる。
この練習はエントリー後のトレードマネジメントに役立つ。
エントリー直後からこの計算をし始め、
自分のポジションの方向に成り行き注文が出ているか?
逆方向の成り行き注文の方が多いなら、早めに逃げる方が良い。
といったような判断ができるようになる。
ココを持ちこたえるか予想する練習
今の買い気配、売り気配を把握し、どちらが先に落とされるのかを予測し続ける。
これが確率高くできるようになると、普段のデイトレードで有利な価格のエントリー/エグジットができるようになる。
慣れてくると、予測するだけでなく、実際に小さなロットで1ティック抜きの練習をやってみるのも良い練習だ。
歩み値の練習 あとがき
これらの練習はかなり疲れるし、うまくいかないとストレスもたまる。
だからあまり長時間やらないようにしてほしい。
上手くできなくても、ぜんぜんOK。
歩み値に慣れることが目的なので、気楽に取り組んでほしい。
正味の買い数量を把握する練習はとくに難しいので省略してもよい。
「歩み値から気配値を把握する練習」と「ココを持ちこたえるか予測する練習」は是非とも長期間じっくりと取り組んでほしい。
長期間練習を積んでいれば、本番トレード中に
今まで見えなかったものが見えたり、
余裕がある分ヒラメキが多くなる。
PG says
at貴重な歩み値と板情報の掲載ありがとうございます。
身近に先生となるトレーダーがいないので、孤軍奮闘をしております。
本日は、うまくアイスバーグを見つけることができて、
正しい方向でエントリーができたので、めでたく利益となりました。
これからもブログの応援をしつつ、大切に拝読させていただきます。
テディKGB says
at当ブログをお読みいただきありがとうございます。
利益になったとのこと、おめでとうございます!
アイスバーグを見つけてもロスカットになることはしょっちゅうあるので、
見せ板や大口の注文なども併せて考慮し、
アイスバーグだけを過信しすぎることのないようにしてください。
一歩前進されましたね。
これからもがんばってください。