株や日経225先物のデイトレードにおける勝率と損益レシオは互いに相容れない、トレードオフの関係にある。
どちらかを追い求めればもう一方は低下する。
勝率とは全トレードに対する勝ちトレードのパーセンテージだ。
損益レシオとは、負けトレードの平均金額に対する勝ちトレードの平均金額の比率だ。
勝率と損益レシオが、ストップや利食いターゲットの設定によってどのように変化しがちかを考えてみよう。
ストップが広いと勝率は上がるが、負けるときに大きく負けるので損益レシオは落ちる。
逆に、ストップが狭いと、勝率は下がるが、負ける時の損失金額が小さいので、損益レシオは上がる。
利食いのターゲット出はどうだろう。
ターゲットが遠い位置にあると、到達したときの利益は大きいので損益レシオは上がるが、到達する確率は下がり、勝率が下がる。
ターゲットが近い位置にあると、到達したときの利益が小さいので損益レシオは下がるが、到達する確率が上がり、勝率は上がる。
このように、勝率を上げようとすると損益レシオは下がり、損益レシオを上げようとすると、勝率は下がるという傾向にある。
一般的には、勝率と損益レシオはトレードオフの関係にあるのだ。
ここで自分に問いかける必要がある。
- 勝率が悪くてもよいから、勝つときにガッツリ勝ちたいのか?
- コツコツと小さな利益を積み重ねていきたいのか?
違うききかたをすると、
- ホームランバッターになりたいのか
- イチローみたいになりたいのか
どちらかを選ばなければならない。
どちらがいいということではない。
自分の性格に合ったものがいちばんだ。
「ロスカット幅と利益幅の比率が1:3になるように設定してロスカットと利食いを入れればそれで全部解決」
そんなことを言っている人もいるが、そういうタイプのエグジット手法は勝率がきわめて悪くなる。
ストップまでの距離にくらべ、ターゲットまでの距離が3倍遠いのだから当たり前だ。
エントリーがよければトータルではプラスになるのだろうが、問題は低い勝率に耐えられるかだ。
バックテストで最適な結果をたたき出すエグジット戦略も、精神的に耐えられないなら意味がない。
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