ジェシー・リバモア本にも書いてありますが、株価は最弱抵抗線に沿って進みます。
最弱抵抗線とはなんでしょうか。私なりの解釈を解説しましょう。
最弱抵抗線の見極め方の基本
相場では常に上と下、両方に抵抗線があるのですが、弱い方の抵抗線を最弱抵抗線といいます。
実際にどちらなのか明確に分かることは少ないです。
しかし需要と供給のアンバランスが起きると、どちらかが明確に弱くなる瞬間があります。
最弱抵抗線が上にあるなら買いを狙い、最弱抵抗線が下にあるなら空売りを狙います。
では、どのようにして最弱抵抗線を見極めればよいのでしょうか。
いろいろとありますが、超シンプルに解説すると、下記のようなことです。
相場を観察し、以下のようなポイントの組み合わせて、最弱抵抗線が上か下、どちらなのかを判断します。
陰線に出来高が伴わなくなると、売りの圧力が弱いということ → 最弱抵抗線は上
陽線に出来高が伴わなくなると、買いの圧力が弱いということ → 最弱抵抗線は下
出来高が増加しながらの陽線が出ると、買いの圧力が強いということ → 最弱抵抗線は上
出来高が増加しながらの陰線が出ると、売りの圧力が強いということ → 最弱抵抗線は下
大口はいつも最弱抵抗線の方向に進みたいと考えているはずです。
すでに解説してきたことのおさらいになりますが、大口は最弱抵抗線を創り出すために以下のようなことをやってきます。
- 底値付近で振るい落としをやって浮動株を買い占める
- レジスタンスラインをギャップアップや急激に上げる陽線で飛び越えて売りが出てきにくくする
- 底値付近を試して浮動株が一般投資家の手にどれぐらい残っているのかを試す
実際に出来高を伴う陽線でレジスタンスラインを抜けてから「最弱抵抗線は上だ!」と気づいて買うのも良いのですが、振るい落としの後に起きる「試し」の値動きを確認して早めに買うのもかなり期待値の高い戦略です。
急な値動きに出来高が伴わない場合の最弱抵抗線
急で突発的な値動きに出来高が伴わない場合、最弱抵抗線はその逆方向にある場合がよくあります。
ダマシの吊り上げや吊り下げの目的は一般投資家をふるい落とすこと、大口が有利な株価で利食いをすること、新しいポジションを作ることです。
大口は相場の値動き自体をコントロールできるわけではありません。彼らがコントロールできるのは一般投資家の群集心理です。ですから、いくら大口とはいえ、出来高の多い時間帯に好き勝手に株価をコントロールすることはできません。
しかし、板の薄い時間帯やニュースを利用してチャンスがあれば自らの利益のために株価を動かしてきます。
大口はどんなことでもやってくる。
そのことを決して忘れないでください。
急な上昇に出来高が伴わないのを見たら、最弱抵抗線は下方向にあると考え、その上昇には飛び乗らないことです。逆に背景状況が弱気なのであれば勇気をもって空売りすべきです。
ただ単にローソク足のパターンを読むのではなく、「大口がディストリビューション(売り抜け)を完了した」といったシナリオを自分なりに立て、その読みに従って仕掛けることができるようになると、一気に成績が上がってきます。
もちろん、このような分析は主観的なものですから、いつも正解することはできません。
しかしある一定のレベルを超える優秀なトレーダーとは、そのような読みができ、その読みに従って群集心理に逆らってでも行動できるトレーダーです。
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