トレードにおいて最大の敵は根拠のない恐怖だ。
根拠のない恐怖からエントリーを躊躇してしまうのは勝てないトレーダーの共通点だ。
なぜこのようなことが起きるのだろうか?
こう考えてみてはどうだろうか。
トレードをすることで証券会社の口座残高が変動するが、
それと同時に、メンタルを貯金するメンタル銀行という架空の銀行があり、トレードするたびにメンタル預金残高も増減する。
メンタル銀行のしくみはこうだ。
良いトレードを完結できたらメンタルを貯金したことになる。
良いトレードとは、金銭的な勝ち負けではなく、見つけたセットアップで躊躇なくエントリーし、マーケットが発する情報だけを頼りに、プラン通りポジションを利食い/ロスカットしたトレードのことだ。
悪いトレードをした場合はメンタル銀行から預金を引き出したり、借金したことになる。
悪いトレードとは、金銭的な勝ち負けとは関係なく、根拠のない恐怖から躊躇してエントリーを逃したり、
根拠のない感情に任せてエントリーしたりエグジットしたりすることだ。
そのような感情的な行動ばかりとっていると、どこかの瞬間でメンタル負債がメンタル預金を上回り、その負債がある限界を超えると、メンタル破産とでもいうような状態になる。
そうなってしまうと、メンタル銀行の自己防衛システムが作動、トレーダーに根拠のない恐怖を継続的に感じさせるようになる。
恒常的な恐怖にさらされたトレーダーはフリーズしてしまい、常にエントリーを躊躇してしまうようになる。
この状態になったトレーダーはもうまともにトレードすることはできない。
この状態でいくらトレードの勉強をしても、板読みの技術が上がっても、ラインがうまく引けても、相場観があっても、その技術を活かすことができないのだ。
トレーダー生命が危機に陥っている状態だ。
逆に、まだ初心者で相場観が無かったり、
板読みもできず、チャートも上手く読めず、トータルの期待値がプラスでないトレーダーでも、
ここだと思ったところで躊躇せずにエントリーし、
プラン通りにエグジットすることを繰り返していれば、メンタル銀行の預金残高は右肩上がりに増えていく。
期待値がプラスでないだけに、証券会社の口座残高は少しずつ減っていくだろうがそれは誰もが通る道、仕方のないことだ。
メンタル銀行の預金残高が増え続けるかぎり、そのトレーダーの将来は有望だ。
そういうトレーダーは素直に相場が発する情報を受け取ることができるので、比較的早く相場観が身につき、トレードの技術も上がり、証券会社の口座残高も増え始める。
私はこう思っている。
証券会社の資産残高は減るときがあっても良いし、大きなドローダウンがあっても構わない。
しかし、メンタル銀行の預金残高は常に右肩上がり、増え続けなければならない。
デイトレードをするときは
金銭的な勝ち負けではなく、良いメンタルを貯金することを常に最優先することが大切だ。
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