出来高のダイバージェンスとは
ストキャスティックのダイバージェンスの記事ではストキャスティックのダイバージェンスを使って直近のスイングの勢いが弱まっていることを確認する方法を学んだ。
ここでは、出来高のダイバージェンスという考え方を使って、直近のスイングの勢いが弱まっているかどうかを読む方法を解説しよう。
①の下落時の出来高と
②の下落時の出来高を見比べてみてほしい。
②では価格は安値を切り下げてブレークしたにもかかわらず、出来高は①の下落時よりも少なくなっている。
価格が安値を更新したにもかかわらず、出来高は少なくなっている。
これが出来高のダイバージェンスだ。
ストキャスティックのダイバージェンスと考え方は同じだ。
安値を更新しないダブルボトムのようなパターンでも「出来高のダイバージェンス」の考え方が使える。
安値まで下げてきたのに、最初に安値をつけた時よりも明らかに出来高が少なくなるという場合だ。
2つが同時に起きると高確率で反転する
出来高のダイバージェンスはオシレーターのダイバージェンスよりも信憑性が高い。
そして、
ストキャスティックのダイバージェンスと出来高のダイバージェンスがが同時に起きる場合は、高確率で反転する。
完全な反転とまではいかないにしても、少なくとも数ティックの反発がかなり高い確率で起きる。
そしてそれらの現象がサポートライン/レジスタンスライン付近で起きたら、さらに反転する確率が上がり、逆張りデイトレードとして最高のエントリーポイントとなる。
空売りの例も見ておこう
Bエリアでも先程解説したことと同じ現象が高値付近で起きている。
③から④にかけて値段は上値を切り上げているにもかかわらず、ストキャスティックの天井は切り下げていて、
さらに、出来高も、先程の場合ほど明確ではないが、③に比べて④の方が若干出来高は落ちているのがわかるだろう。
そのご、下げ始める直前に出来高が一瞬伸びているが、
この出来高は成り行き売りが多かったので問題なかった。
成り行き売りが多いか成り行き買いが多いかは歩み値を見ていれば分かる。
歩み値については、歩み値の6要素の記事を参考にしてほしい。
Yoshi says
atサンチャゴ様へ
本当に素晴らしいブログの内容に感動しております。
このストキャスティック(出来高)のダイバージェンスも…まっこと「目の付け所」が凄いですねぇ。
また…ご面倒とは存じますが、少々・ご質問のほどよろしくお願いいたします。
●質問その1
下記「質問その02」にも関連するのですが…
例えが少々検討違いかも知れませんが、このブログにある「出来高」(と)は、
「サポートライン・レジスタンスラインの引き方【1】トラップライン」に(も)記載されている
“強く速い値動きが出始めたポイント”を起点として確認された出来高といった感じになるのでしょうか?
●質問その2
01)ブログ内の図:Bエリア上部(15635円)を頂点として、①を底とした下降の経緯で確認された買強度(買約定数合計÷(買約定数合計+売約定数合計))
02)ブログ内の図の①と②間の「山」を頂点として、②を底とした下降の経緯で確認された買強度
上記01と02で算出した買強度(の比較)がチャートとダイバージェンスになったと想定した場合、
ストキャスティックやRSI同様な“サイン”として有益といえると思いますでしょうか?
それとも少々・意味合いが異なって来てしまいますか?
お手数ですが、アドバイスのほどよろしくお願いいたします。
サンチャゴ says
atYoshi様
ブログのご愛読ありがとうございます。
さて、ご質問の件ですが
●質問その1
ご質問の意味を正確に理解できていないかもしれませんが、
私の中で出来高はすべてにおいて一番重要です。
歩み値も出来高だし、分足に下に表示される出来高ヒストグラムも、価格帯別出来高もそうですね。
全てにおいて意識するのは、
「多くのトレーダーがいつどこでエントリーしたのか?」
ということです。
そのようなポイントを離れる時、戻ってくるときにチャンスが生まれると考えています。
価格帯別出来高デイトレード講座の記事は是非読んでください。
Yoshiさんの役に立つと思います。
●質問その2
直近のスイングとその前のスイングを比較し、
買強度が強くなっているのか、弱くなっているかを分析することは
相場の反転を予測するうえで非常に役に立ちます。
少なくとも、RSIや出来高ダイバージェンスよりもずっと効果的だと思います。
実際に私のその考え方で大筋のバイアスを判断していて、うまくいっています。
ただし、単純にシステムトレードとしてうまく行くのかどうかはまったくわかりません。
バックテストをしたこともありませんし、
また、そのことだけを頼りに裁量トレードをしているわけでもないからです。
ライン引き、歩み値や板読み、価格帯別出来高の読解が絡まりあって
日々のトレードアイデアがアートとして生まれてくるような感じです。
また、単純に買強度だけを過信するのは良くないとも思います。
というのは、買い約定は売りでもあり、売り約定は買いでもあるからです
一方的に売り約定が多く、直近のスイングよりも成り行き売りが増えているとしても
そこで大口の売りがもっと大きな大口の指値買いに吸収されるような状況なら
大きな成り行き売りが出た直後に上げ始めるということにもなります。
また、指値のキャンセルを燃料にして値が動くような相場もあります。
私はそのような相場で大きくまけることが多いです。
ですから、なにか一つの考え方がユニバーサルにいつもうまく行くという考えを私は持っていません。
とはいえ、Yoshiさんがいまやろうとしている検証は、我々一般トレーダーの間では
過去に例のないことだと思います。
おそらく大口の間では普通のことなのでしょうが…
もしかすると、とてつもない成功の種が眠っているかもしれませんね。
私のブログや電子書籍のアイデアがすべてではありません。
Yoshiさんの想像力を爆発させて素晴らしい発見をしてください。
Yoshiさんは相場の不確実性を理解しているでしょうから、いらぬ心配だったかもしれませんね。
以上、まとまりのない、書きなぐるような回答コメントになってしまいましたが、
お役に立てたら幸いです。
Yoshi says
atサンチャゴ様へ
本当にためになるブログに出会えたぁーとうれしくなって、
毎日・拝読させていただいております。
また、この度は私の稚拙なご質問に対して、的確なそしてご丁寧なご回答・アドバイスを頂戴して感謝・感謝でございます。
「多くのトレーダーがいつどこでエントリーしたのか?」
→そのようなポイントを離れる時、戻ってくるときにチャンスが生まれる!
なるほどぉーです。
是非・今後の(システム構築にあたり)参考にさせていただきます m(__)m
また、アドバイスいただいた通り(サンチャゴ様のおっしゃる通り)…
いろいろな角度を考慮したうえで、トレードはしなければならないということを、サンチャゴ様のブログを拝読してあらためて実感している次第でございます。
是非とも今後ともよろしくお願いいたします m(__)m
サンチャゴ says
atYoshiさんは出来高ダイバージェンス、出来高分析を次のレベルに持っていく存在かもしれない。
と思っています。
Yoshiさんのようにワクワクしている人から画期的なアイデアが生まれてくるのだと思います。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。
Yoshi says
atサンチャゴ様
いつもいつもお世話になっております。
本日(05/30)、390円台前半で推移していた東電の株価ですが…
14時の(ニュース?)をきっかけにして、445円まで急騰した件について、少々お伺いさせていただければ幸いです。
(ご経験則からのご意見を頂戴できれば、大変うれしく思います m(__)m)
さて、システムにてログを取っていましたので、0.5秒ほどのディレイをご考慮のうえ、お伺いしたいのですが…
14:01:46秒の75万株(395円)ほどの買約定を手初めてに、株価は上昇。それ以降の買約定と売約定の(累積)推移を確認したのですが、14:11分(株価445円→437円ほど下落時)には、(累積)売約定→4,970,800、(累積)買約定→9,620,600…といった具合に売約定が買約定のほぼ半分に達していました。
※想像以上に早いタイミングで売約定が積みあがっていたので、びっくりしました。
チャートでも確かにそのあたりからダラダラと下げだしていましたが、14時のはじめに仕掛けた大口はこのあたりで(は)かなりの割合を処分している可能性があるものなのでしょうか?
もちろん、いろいろなケースがあるでしょうが、豊富なご経験のあるサンチャゴさんのご意見を是非とも伺えれば幸甚です。
検討違いな(私なりの)感性かもしれませんが、サンチャゴさんのブログを拝見して以来…いろいろを拝見する前では思いつかなかった発想ができるようになって来た気がします。
本当にサンチャゴさんは凄い!素晴らしい!と思います (^^)
今後もトレーディング共々、情報の発信…がんばってくださいねぇ!
P.S.
因みに、14:01:46秒以降の(累積)買約定と売約定がほぼ同じになってしまった14:35分ごろには、株価は408円まで下落していまいた。
サンチャゴ says
atYoshi様
コメントありがとうございます。
熱心に研究されてますね。
ご質問の件、後日じっくりと考えて回答いたします。
今日から2日ほど、寝る暇もないほど忙しくなっておりまして、
暇を見て、追って回答します。
面白いご質問なので、ゆっくり考えてということで。
取り急ぎ、コメントの返信まで。
サンチャゴ says
atYoshi様
おはようございます。
5月30日は前場で切り上げていたので相場を見ていませんでした。
東京電力が急騰する動きがあったのですね。
>想像以上に早いタイミングで売約定が積みあがっていたので、びっくりしました。
>チャートでも確かにそのあたりからダラダラと下げだしていましたが、14時のはじめに仕掛けた大口はこのあたりで(は)かなりの割合を処分して>いる可能性があるものなのでしょうか?
はい、その通りだと思います。元々持っているポジションを、この急騰を利用して売り抜けようという動きもあったのかもしれませんね。
14:11までというと、価格的にはそれほど下がっていなかったと思うのですが、それだけ売り約定が多かったということは、買指値をキャンセルすることで売りを誘い込んだというよりは、しっかりした売りが出て下げたということです。
その時に実際にプルバックエントリーを狙っていて注文分析をやっていたら、注意を促すような動きがあったと思います。
返信が遅れてしまってすみませんでした。
Yoshiさんの分析には脱帽です。
これからもがんばってください。
Yoshi says
atP.S.
お忙しいご様子ですねぇ。
本当、お時間のある時で構いませんので m(__)m
※更に…お気遣いのレス、ありがとうございます!
そんなかな…再・追記で恐縮ですが m(__)m
14;07分前後に起きたプルバックについてなのですが…。
14:06:40秒くらいに435円をつけて、いったん下げに転じましたが、それ以降の…2円ごとの買約定と売約定に関する推移を念入りに確認してみました。
14:06:40秒の10秒くらい後→433円になる過程では、売約定(の区間約定数)が買約定を上回っていました。また・その後はしばらく売約定が優勢でした。しかしながら、14:08:20秒台に記録されたログ→集計に(は)変化がみられました。
ブログの「プルバックエントリーの勝率アップ法」にある
「売り手が尽きる」→買い手は指値をキャンセルし、売り手が興奮してガンガン売ってきます。売りたい人はみんな売ってしまい、どこかの時点で売りがピタッと止まります。
といったことまでは、まだ判定がつきませんでしたが…
上記のように、いったん下げに転じてから、14:08:20秒台までは売約定が一時的に優勢でしたが、このあたり(14:08:20秒台あたり)で再度・買約定が優勢を奪還していました。
その後は、14:09:40秒に記録した本日の高値445円まで、買約定の優勢が続いていました。
この兆候も一種の「プルバック」のサインとみてよいものでしょうか?
また、これは事後・目視にて確認したことなのですが…
プルバックした価格(帯)→425~428円は、比較的・出来高の多いエリア外ぎりぎりあたりのところでした。
このあたりも(将来的には)システムで判定できるといーいのですが (^.^)
取り急ぎ、P.S.のP.S.(追加のご質問)まで
※お体ご自愛くださいねぇ!
サンチャゴ says
at追加質問有難うございます。
>この兆候も一種の「プルバック」のサインとみてよいものでしょうか?
はい、その通りだと思います。
上昇トレンド中のプルバックで、売りの支配から買いの支配へのトランジションが起きたらプルバックが終了したと考えます。
(私は見ていませんでしたが)売りがかなり本格的に出ていたと思います。ですから、安易に買ってはいけないですね。
大口の買いが買い始めるまでは待ちます。
また、このような突発的な動きの場合は、「行って来いになる」という可能性も視野に入れて、
普通のプルバックエントリーのポイントで買った人が困り始めたと思ったら、彼らのロスカットの動きが出るまでは買わないという意識を持つといいですよ。
システムを組んで注文分析をされているのでいろんなことが見えてくるのでしょうね。
すばらしいですね。
私が長年かけて気づいたことを、Yoshiさんならものの数か月で気づけてしまいそうですね。
これからも頑張ってください。
Yoshi says
atサンチャゴ様
お忙しいなか、ご返信(ご回答)いただき…誠にありがとうございます。
>それだけ売り約定が多かったということは、
>買指値をキャンセルすることで売りを誘い込んだというよりは、
>しっかりした売りが出て下げたということです。
なるほど (^^) 勉強になります。
以前、『なにか一つの考え方がユニバーサルにいつもうまく行くという考えを私は持っていません。』
とおっしゃていた通り、いろいろなケース・パターンがあると思いますので、これからも特徴的な動きやその時の結果を踏まえて(システムを)精査していければと思います。
今後とも、ブログたのしみにしております。
がんばってください!
サンチャゴ says
atYoshi様
そうですね、システムをやるにしても、状況によってどのシステムを走らせるかを決める部分などは裁量になるのだと思います。
応援ありがとうございます。今後とも当ブログをよろしくお願いします。
Yoshi says
atサンチャゴ様
ご丁寧なご回答(アドバイス)ありがとうございます。
また、返信が遅れてしまい申し訳ありません。
珍しく夏風邪?をひいてしまい、頭「ガンガン(T_T)」して、ディスプレイに向かうのを憚っていました m(__)m
>このような突発的な動きの場合は、
>「行って来いになる」という可能性も視野に入れて…
確かにこの手の動きでは「行って来い」になることが多いですよねぇ。不思議ですね?
>普通のプルバックエントリーのポイントで買った人が困り始めたと思ったら…
なるほど、状況が異なると(当然ですが)システム的な判定も少々違える必要がありそうですねぇ。
乗務をしながらの(システム)構築なので、なかなかはかどりませんが (^^ゞ これからもコツコツと楽しみながら続けて行ければと、思います。
今後とも、ほんとーにブログ楽しみにしております。
風邪っぴきの者がいうのもなんですが、サンチャゴさんも体に気を付けてがんばってください!
返信(ご回答)のお礼まで m(__)m
サンチャゴ says
atコメントありがとうございます。
夏風邪はしんどいですよね。
私は、なぜか今年、花粉症が復活していてくしゃみが止まりません。
どうかお大事になさってください。
Yoshi says
atお気遣いいただき..ありがとうございます (^.^)
今後ともよろしくお願いいたします!