「本質のチャートトレード」の読者様からの質問がありました。
セカンドトラップに関する質問です。
こレは、エントリータイミングにおいてとても役に立つ情報なので、VCA1.0にも掲載しておきます。
トレンドに逆行する方向へのブレークアウトは、2つの波がセットになることが多いです。
例えば、上昇トレンドがあるとして、プルバックが始まりました。
サポートラインやトレンドラインを下方向にブレークすると、トレンドが転換したと勘違いするトレーダーの売りエントリーが入ってきます。
しかし、その多くは失敗に終わります。
その失敗が、2回セットになることが多いのです。
ですから、強い上昇トレンドに途中から乗りたいと思っているなら、プルバックにおける、2回目の失敗でエントリーすると、かなり勝率が上がります。
もちろん、1回目で上がってしまい、2回目を狙っていてはエントリーできないこともありますが、長期的に見ると、2回目を待つことで成績を安定させることができます。
1回目で半分のポジションでエントリーし、ロスカット位置を遠くしておき、2回目でもう半分のポジションを乗せ、ロスカット位置を上げるというテクニックも有効です。
直近のトレードにおけるセカンドトラップの例
以下では、つい最近のトレードから例を挙げておきます。
FXの30分足トレード

これはドル円の30分足です。
ドル円はトランプショックから猛烈に上げています。
背景の相場環境は、強い上昇トレンドですから、買いエントリーを狙いたいのですが、乗り遅れてしまった場合、どこで買うかが問題です。
そのような状況では、中途半端はだめで、2つのうちの1つを選択します。
1つ目は、とにかく早く飛び乗ることです。
上昇がとてつもなく強い、特にアキュムレーションが起きた後の強い上昇なら、飛び乗ります。
2つ目は、逆方向(この場合は下方向)へのブレークアウトの2回目が失敗するポイントを待ってエントリーすることです。
このページで解説しているのはこちらの方法です。
ブレークアウトは、水平線のブレークアウトでも良いですし、上の画像のように、トレンドラインのブレークアウトでも良いです。
とにかく、背景のトレンドに逆らうブレークアウトが、2回連続で失敗したら、そこがチャンスということです。
株のデイトレード
もう一つ例を挙げておきましょう。今朝の株デイトレードです。

この日の東証1部の上昇をリードしていた三井住友銀行で買いを狙っていました。
強いプルバック(1)が起き、9:20ぐらいにできていたバリューを下にブレークアウトします。
ここでは、下落が強いですし、まだ1回目の下方向ブレークアウトの失敗なので、買いは狙いません。
しばらくすると9:50ごろ、1でできたスイングローを下にブレークし、それが失敗に終わります。
ここがセカンドトラップのポイントです。
このダウンスイングの角度、値幅、出来高が弱かったことも、買いエントリーの理由です。
水平線の上で閉じる強めの陽線の終値付近でエントリーしました。
その後、上昇が弱かったので、早期撤退に終わり、薄利で終わってしまいました。しかし、1で買ってしまったトレーダーは、2でロスカットになったかもしれませんし、時間的なロスも多かったはずです。
このトレードにおいて、私の「強い上昇が再開するかもしれない」という相場観は外れ、ずっこけました。
それでも、2回目のトラップを辛抱強く待って買いエントリーしたので、損にはならなず、薄利ですが一応利益にすることができました。
まとめ
まとめると、上昇に途中から乗りたい場合は、逆行する値動きにおいて、ブレークアウトが2回連続で失敗したポイントを狙え、ということです。
ちなみにこれは、強い下降トレンドにおける売りエントリーでも考え方は同じで。ただ逆にするだけです。

サンチャゴ様画像が見れなくなっているのですが、これは改善されないのでしょうか?