ブレークアウト

このページではブレークアウトのエントリーセットアップのガイドラインについて解説します。

アキュムレーションやディストリビューションのレンジ相場で大口トレーダーがポジションを作り終えると、価格をつり上げたりたたき落としてきます。

高値をブレークしたからブレークアウトエントリー、安値を下回ったからブレークアウトエントリーといった考え方で片っ端からブレークアウトのエントリーを狙っていてはいくらお金があっても足りません。コテンパンにやられてしまうでしょう。

ブレークアウトのエントリーをねらうなら、アキュムレーションやディストリビューションのレンジがあったことを確認してからにする必要があります。

相場には原因と結果があり、原因があるから結果があります。

アキュムレーションやディストリビューションが原因で、トレンド相場が結果です。

アキュムレーションが起きていたからブレークアウトが成功して上昇トレンドがしばらく続く、ということができます。

ディストリビューションが起きていたからブレークアウトが成功して下降トレンドがしばらく続く、ということができます。

市場

FX、株、日経225ミニ先物

時間軸

全ての時間軸

相場環境チェックリスト

・チャートの左にアキュムレーションやディストリビューションのレンジがあった。
・レンジ相場が始まる前に大口による吸収が見られた。(2種類の吸収を参照)
・上へのブレークアウトなら、安値への試しが3回程度あった。
・下へのブレークアウトなら、高値への試しが3回程度あった。
・ブレークアウトにつながるスイングの中で、大口による吸収(ブレークアウト直前の吸収)があった。(2種類の吸収を参照)

大切なことは、ブレークアウトが起きる前にしっかりとしたレンジ相場がしばらく続いていたことです。

そして、2種類の吸収が起きていたのであればさらに期待値が上がります。レンジが始まる前の吸収とブレークアウトが起きる直前の吸収です。

2016-05-20_17h32_13

このチャートの例では、
・1でセリングクライマックス
・2で大口の吸収
・そのあとのレンジで下値を何度か試し
・Aでレンジに戻ろうとする動きが失敗し
・Bで大口の吸収の2つめのパターン、ブレークアウト直前の吸収が起き
・そのあとのしっかりとした出来高でブレークアウト

という流れになっています。

トレード禁止チェックリスト

  • 大きな経済指標の直前(FOMCや雇用統計など)
  • 退屈な相場環境 → 値動きと出来高の両方が極端に小さい相場
  • ロスカット幅が広すぎる

主要な経済指標の直前のエントリーは避けています。

ロスカット幅が広すぎる場合には、次のチャンスを待ちます。

エントリーシグナル

エントリーシグナルは、ラインをブレークしてレンジの外でしっかりと閉じる覚悟バーをエントリーシグナルとします。

買いであればレジスタンスラインを上にブレークし、レンジの外でクローズする陽線のローソク足がクローズしたところで成り行きエントリーします。

売りであれば、サポートラインを下にブレークし、レンジの外でクローズする陰線のローソク足がクローズしたところで成り行きエントリーします。

覚悟バーに出来高を伴っている場合はさらに良いエントリーシグナルとなります。

2016-05-20_17h32_13

ロスカット注文のガイドライン

ロスカット注文のガイドラインを参照。

エントリーに使った覚悟バーの後ろにロスカット注文を置きます。

利食いのガイドライン

ブレークアウトエントリーで建てたポジションは、そう簡単に利食いしてはいけません。

勝率がそれほど高いエントリーセットアップではないため、取れるときにしっかりと取っておく必要があります。

いくつかの方法があります。

・買いポジションならバイイングクライマックス(極端な値幅を伴う陽線)の終値で利食い
・売りポジションならセリングクライマックス(極端な値幅を伴う陰線)の終値で利食い
・キャラチェンジが起きたら利食い
・キャラチェンジのあとの戻りで利食い
・上位足のスイングリバーサルで利食い

ポジションの一部を指値で利食いしてもよいですが、基本的にはこのようなブレークアウトが起きた場合には、利益を伸ばそうとするほうが長期的には上手くいきやすいです。

私はもともとは指値で利食いをするタイプでしたが、徐々に利益を伸ばそうとするタイプに変化していきました。

トレードマネジメント

2ユニットで一括エントリーし、2分割して利食いできるようにします。

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コメント

  1. うえすぎ より:

    ブレイクアウトについて、Aの直前の陽線も、出来高を伴い、しっかりとした覚悟バーに見えるのですが、ここでエントリーを見送る理由としては、まだ第二(ブレイク前)の吸収が起きていないからなのでしょうか?
    ブレイクアウトを狙おうと思うのですが、ブレイクしたと思ったら、それ以上は伸びず、すぐ反転し、結果的に一番高い位置で買ってしまっていたということが多々ありまして。
    それがブレイクアウトなのか、トラップなのか、見分ける方法があればご教授頂けますでしょうか。

    1. サンチャゴ より:

      レンジから長大陽線で抜けてきた段階でエントリーするのもありです。しかし、その場合は少しロスカット幅を大きくして、枚数を抑えてエントリーすることをお勧めします。
      その後、ブレークアウト後のプルバックから反転してくるところや、ブレークアウト後の小幅なレンジから再度抜けていくところでポジションを乗せて、最初のポジションのロスカット位置も上げます。

  2. うえすぎ より:

    早速のご返答恐れ入ります。
    なるほど。第二の吸収が起きていない分、信頼度が低いため、警戒心を残しつつエントリーし、吸収の動きが確認できてから本格的にエントリー(乗せ)するということですね。
    やはり抜けの動きだけではそれがブレイクアウトなのかトラップなのかの判断は難しく、それまでのレンジ前やレンジ内での動きから推測し、第二の吸収を待たずしてエントリーする場合はその抜けがトラップである可能性を視野に入れながらエントリーする、ということですね。

  3. うえすぎ より:

    反対側のだましでふるい落としが行われた分、上昇の動きがが軽くなり、よりブレイクアウトしやすいということですね。
    レンジからブレイクアウトへののキャラチェンジをマスターしたく、訓練中なのですが、そもそもレンジ自体が非常に難しいです。
    レンジに関する新しい記事を心待ちにしております!

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