トレンドライン(トレンドチャネル)の引き方

この記事ではトレンドラインについて解説します。

私は水平線を重視するタイプですが、トレンドラインも引きます。
そして、トレンドラインと水平線が重なるような場所を重視します。

トレンドラインには2つの引き方があり、その両方のテクニックを使ってラインの角度を値動きに合わせて微調整しながら引いていきます。

また、トレンドラインの引く際には、相場サイクルによって分けて引くという注意点もあります。

トレンドラインとは?

私にとってトレンドラインとは、トレンドチャネルの事です。

トレンドチャネルとはこういうやつです。

2016-05-04_21h55_05

下の1本だけを引いて、上のラインを引かないというのはちょっと無いかなと思います。
ですから、私の中で、トレンドライン = トレンドチャネル です。

この2本のラインの間を縫うようにトレンドが続くことを予測するために引くラインです。

トレンドラインの引き方

トレンドラインの引き方には2つの方法があります。

・普通の引き方
・リバーストレンドライン

どちらも簡単なので覚えてしまいましょう。

普通の引き方

一般的な引き方から行きましょう。

例えば上昇トレンドラインを引くなら、まずは2つの安値(スイングロー)を結んだラインを引きます。

2016-05-04_21h38_59

次に、1で引いたラインと並行のラインを2つの安値(スイングロー)の間にある高値(スイングハイ)を起点として引きます。

2016-05-04_21h40_10

これでトレンドラインが完成です。一般的にはこれをトレンドチャネルなどと呼びます。

この2本の間を縫うようにトレンドが継続すると予想することができます。(当たるか外れるかは別として)

リバーストレンドライン

リバーストレンドラインは、反対側から引くトレンドラインです。

「普通の引き方」においては、上昇トレンドチャネルのラインは下側のラインから引いていきます。

しかしリバーストレンドラインにおいては、上側のラインから引いていきます。

リバーストレンドラインの使い方としては、「普通の引き方」で引いたラインが機能しない場合、実際の値動きに合わせてトレンドチャネルの傾きを修正していく際に使います。
2016-05-04_21h43_562016-05-04_21h44_57

基本的には、まずは「普通の引き方」で引いてみて様子を見ます。そしてその通りにいかないなら、実際の値動きに従ってリバーストレンドラインを使って修正していく。というった流れになります。

トレンドライン(トレンドチャネル)を引く際の注意点

トレンドライン(トレンドチャネル)を引く際に注意したいのは、必ずしも最安値や最高値を起点としてラインを引くわけではないということです。

相場には4つのサイクルがあると解説しました。

それぞれのサイクルによって相場で起きていることが違いますので、当然値動きのスピードも角度も全く違います。
アキュムレーション(買占め)やディストリビューション(売り抜け)においてはレンジ相場になりますし、マークアップやマークダウンではトレンド相場になります。

それらをひとまとめにしてトレンドライン(トレンドチャネル)を引こうとしても上手くいかないのは当然です。

ですから、例えば上昇トレンドが始まってトレンドラインを引く際には、必ずしもアキュムレーション(買占め)が行われていた部分での最安値を起点としてトレンドラインを引くわけではなく、実際のブレークアウトの値動きが出始めたあたりを起点としてトレンドラインを引き始めたほうが良いラインが引けるケースが多いです。

トレンドラインの引き方 まとめ

トレンドラインについてまとめました。

サンチャゴにとってのトレンドラインは、2本一組のトレンドチャネルのこと。

トレンドラインの引き方には2つの方法がある。

・普通の引き方
・リバーストレンドライン

まずは普通の引き方でトレンドラインを引き、実際の値動きにしたがってリバーストレンドラインを使ってトレンドラインを微調整していく。

トレンドラインンを引く際には、相場の4つのサイクルによって分けてラインを引いていくほうが上手く引けることが多い。

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コメント

  1. K K より:

    こんばんは。

    もうホントにすごいと言う表現しかできないです。
    これ以上ないのでは?と思うくらいに分かりやすく、理に適っていると思います。

    毎回楽しみで仕方がありません!

    でも、お体は大事になさってくださいね。
    サンチャゴさんの元気な時に講座を作っていただく方が私としては嬉しいですから。

    どうぞご自愛ください。

    本日もありがとうございましたm(__)m

    1. チームサンチャゴ より:

      ありがとうございます!
      お役に立ててうれしいです。

  2. iwayama より:

    ご講義ありがとうございます。 トレンドラインの引き方はもとより(脱線した)ストーリーも大変為になりました。 
    ただ、実際に日足でのスィングでエントリー・エグジットするのは難しそうですね。
    ご体調は如何でしょうか? ボチボチお願いできれば幸いです。
    どうぞお大事なさって下さい。

    1. チームサンチャゴ より:

      日足を分析して、日中足でエントリーし、上手くいけば途中から日足レベルのスイングトレードに移行するというのがベストです。
      ありがとうございます。

  3. ちょいサル より:

    サンチャゴさん、今回も理にかなった解りやすい解説を有難うございます。
    「トレンドライン」の引き方の基本をマスターすることが出来ました。

    更に「トレンドライン」を引くことによって、「相場の環境認識」の理解がすすみました。
     具体的には、日足等の長期足にて、現在の相場がどのポジションにいるのかを認識することの重要性を学ぶことが出来ました。

    アキュムレーション(買占め)

     ↓ 

    マークアップ(つり上げ) 

     ↓

    ディストリビューション(売り抜け)

     ↓ 

    マークダウン(叩き落し)

    ・日足等の上位足チャートに「トレンドライン」と「ボックス」を描くことによって、現在地は今どこにいるのか、どの環境に存在するのかを認識できるようになりました。目から鱗です。有難うございます。

     次の動画も楽しみにしています♪

  4. tabby より:

    とても有意義な講義でした。
    大切だと思っていても何かよく解らないのがトレンドラインでした。
    何を根拠にラインを引くか、各局面での考え方を明確に説明して頂き、納得出来ました。有難うございます。

    体調回復まで無理はなさらないでください。

  5. チームサンチャゴ より:

    ありがとうございます。

  6. Peso より:

    相場のサイクルとその起点を理解しなければ、有効なトレンドラインは引けないということなのですね。また、今まで持っていた疑問が氷解しました。ありがとうございました。

  7. 大森 良晴 より:

    チャートの値動きを見ていてトレンドラインが効いているのは、なんとなくわかっていましたが、その線をブレイクしたら、トレンドラインをどう修正すればいいか、よくわかっていませんでした。 また、リバーストレンドラインの考え方は、よく「初心者がよく間違える引き方」的な印象を持っていました。
    また、脱線した話(あぁ、レンジに変わるかもなぁ。。と思う場面)も結構意味のある話でした。

  8. 伸晴 本間 より:

    お世話様です
    いつもありがとうございます
    今回も大変勉強になりました
    この動画を見ていると今まで勉強したのがなんだったんだと思ってしまいます
    これからも宜しくお願いします

    1. サンチャゴ より:

      追記ですが、

      反対側へのダマシのブレークアウトがあった後、強い値動きでブレークアウトが起きているなら、そのブレークアウトは成功する確率が上がります。

  9. み〜ちゃん より:

    サンチャゴさんへ

    チャート分析の最後の上昇から下落の場面での質問です。
    上昇トレンドラインチャネルを上方向に突き抜けた後、急激な下落とともに下方向にトレンドチャネルを突き破りました。これは、キャラチェンジなので
    この後は、高値と安値のボックスを意識するという理解でよろしいでしょうか?

    サンチャゴさんが追記されている件と同じとの理解は間違いですか?
    また、安値確定のためには待たないと安値とはわからないので、なかなか辛抱がいりますね。

    1. サンチャゴ より:

      はい、まずは水平のレンジを意識します。
      しかし、いつも必ず水平のレンジになるとは限りません。
      右肩下がりのレンジになったり、右肩上がりのレンジなったりもします。

      また、(コメント前半の件ですが)上昇トレンドチャネルそのものがレンジであり、そこから下にブレークアウトしてきた、という考え方もありです。

      つまり、レンジっぽい上昇トレンドはディストリビューションのレンジとみなすことができるということです。

      上値のブレークアウトでエントリーした人が毎回ロスカットになるようなレンジっぽい上昇トレンドであれば、上昇トレンドではなくレンジとみなすことが、結構あります。

      1. サンチャゴ より:

        大口のしたいことを意識してみてください。
        バイイングクライマックスにおいて、そろそろ売り抜けようと、大口が思ったとします。

        しかし、まだまだ買いが入ってくるなと分かったなら、少しでも高値で売り抜けれるよう、右肩上がりのレンジを作った方が、高い平均値で売れますよね。

        大口が売り抜けるときには、必ず水平のレンジにしなければならないとうことはないのです。

        逆に、もう買いがあまり入ってこず、急いで売り抜けないとヤバいと思ったなら、右肩下がりのレンジになったり、逆V字に落ちてから、小幅なレンジになるようなこともあります。

        相場は常に違っているので、その時の値動きに併せてトレードします。

        どんな値動きも取らなければならないか?というとそうではありません。
        私の場合、逆V字に落ちてくる相場や、V字回復してくるような相場は取れなくても良いと思っています。

        水平レンジや水平に近い斜めのレンジにおける買占めや売り抜けが見れた時に積極的にトレードします。

        あと、最近は比較分析をかなり重視しています。

        あ、なんかいろいろと書きすぎましたね。

        また別の機会に、体系的にまとめた解説が出来ればと思います。

  10. み〜ちゃん より:

    サンチャゴさん
    早速にありがとうございます。大変わかりやすくご解説ありがとうございます。
    まさに日経225ミニ先物のチャートがサンチャゴさんの言われる右肩上がりのチャートです。この講座を勉強して、かなり精度の高いラインが引けるようになりました。(自画自賛)また、大きな目で日足からみれるようになりました。おっしゃるようにジグザグなどを使って、比較分析するように心がけています。いつか億トレーダーになってサンチャゴさんにお会いできる日が来ることを楽しみにしています。

  11. 伸也 小泉 より:

    毎回、大変勉強になります。
    補足説明で毎回取らなくてもいいと書いておられる理由もよくわかりました。よくわからない相場はスルーするということでリスクを出来るだけ回避して、理にかなったところでエントリーという認識でいます。間違っていたら指摘していただけるとありがたいです。相場は辛抱との戦いでもあるのですね。

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